池波正太郎をめざして

読書の栞

日々の読書の記録、感想を書きます。

「闇の平蔵」逢坂剛

読んでいて自然と池波正太郎版「鬼平犯科帳」と比べてしまうのは人情だろう。 この作品における長谷川平蔵は決して人前で顔をさらさないという設定になっている。その平蔵が事件を解決することもあり、同心たちが解決することもあり、様々な展開をするのだが…

必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む

こういう本を読むのは、邪道なのであるが、以前短編小説の集いでよく出品されていた方が、クトゥルフ神話大系をテーマに小説を書いていらした。そのクトゥルフ神話体系に関する知識がまるでなかったので、読む機会というのを探っていた。 コンビニでこの本の…

「高校生が感動した確率・統計の授業」山本俊郎

元々数学は苦手だった。赤点すれすれだったし。 そこからできるようにしていった。 ところが、確率・統計だけはどうしてもできなかった。 同じような思いでいる高校生や社会人は多いのではないだろうか。 特に統計の知識は社会人にとって必要な物である。身…

「わたしたちが孤児だったころ」カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロは2017年にノーベル文学賞を受賞した作家だ。日本人としてはノーベル文学賞と聞けば、村上春樹が頭に浮かぶ。カズオ・イシグロは村上春樹の弟分を辞任していたと思う。 今回、初めて作品を読んだ。ウィキペディアで見てみると、非常に寡作な…

昭和天皇物語 第二巻

第1巻に引き続き第2巻も読んだ。 第一巻が幼少期から14歳まで、第二間が16歳か17歳までの話である。 東宮の学問所で引き続き、皇太子に対する教育が行われていく。読んでいと思うのだが、皇太子時代の昭和天皇が教育をけた時期が大正時代で良かったと思う。 …

昭和天皇物語 第1巻

作者は月下の棋士でお馴染み、能條純一。 物語は昭和天皇がマッカーサーに会いに行くところから始まる。 昭和天皇はマッカーサーに自らの命乞いをしなかった。その代わりに、民衆を委ねる。マッカーサーはその行為に感動する。 昭和天皇は聡明な方だと言われ…

池井戸潤「シャイロックの子供達」

シャイロックとはシェイクスピアの作品に出てくる金貸しである。実に強欲な人物である。いわゆる悪人である。 舞台は銀行である。 実名を伏せてあるが、東京三菱銀行なのだろう。その大田区の支店である。三菱は財閥の中でも組織優先で知られている。その空…

「空也」

空也という人について、あなたは説明できるだろうか。 私はこの本を読むまでは自信がなかった。 市の聖と呼ばれ、六波羅蜜寺にある口から梵字を吐いている像が有名だが、それくらいしか知識はない。 実は傍流ではあるが皇族の出であるという説がある。 とき…

「動的平衡」福岡伸一

人間の体は常に入れ替わっている、という話は聞いたことがあるだろう。細胞は常に更新し続けている。 著者はこの事実こそが生物を期待している特徴とする。 例えば我々人間は、過去の事実を記憶している。それは脳の中の海馬という部分で行なっている。その…

「深夜食堂」安倍夜郎

// 筆者の名前は「あべやろう」と読む。 この作品に登場する店は、深夜食堂といって、深夜から朝方まで営業しているめし屋だ。はっきりは書いていないが、新宿あたりをイメージしている。 登場人物のほとんどがダメな人々だ。一巻の一話目から、ヤクザとベテ…