池上彰「世界を動かす巨人たち<経済人編>」
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夏休みももうすぐ終わり。
宿題に追われている子どももいることだろう。特に読書感想文はだるい。
ちょっと前は、夏休みの宿題の量も減ったらしい。そのぶん、私立受験対策のための勉強をしてくれということだったらしい。今はその反動か、宿題がしっかり出ると聞いている。
結局何を読むのか考えるのがだるい。
そんな子どもには伝記を勧めてはいかがだろうか。
人の人生ほど面白いものはない。しかも伝記は人生を面白おかしく読めるように編集もしている。
この本は、安定の池上彰ブランドである。
普段の池上彰の番組のように、この本も読みやすく書いてある。
誰のじんせいが書かれているかというと、
ジャック・マー、ルパート・マードック、ウォーレン・バフェット、ビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス、ドナルド・トランプ、マーク・ザッカーバーグ、ラリー・ペイジ&セルゲイ・ミハイロビッチ・ブリン、コーク兄弟(チャールズ・コーク、ミハイル・コーク)
である。
それぞれがとても面白い。
最近でいうとIT起業家はかならず自分がアウトサイダーだということをアピールする。いかに、自分が学生時代に落ちこぼれであったかを話す。もしかすると新しい産業で成功するときにおこる「あるある」なのかもしれない。かの発明王エジソンも、自分がいかに学校になじめなかったか、というエピソードがある。基礎的な小学校の勉強は母親から教わったというエピソードを読んだことがある。
それが、ジャック・マーの経歴に現れている。自分がどれだけ学力や就職で苦労したかを語る。だが、そこは語り手が池上彰ということで、それが嘘だと見破られる。
結局新しい産業では、専門家と民間人の技術に差がないからである。それが徐々に逆転される。そうすると、専門教育を受けるメリットが増して、やがて経歴的に学力が低いということがなくなっていく。
また言い方は悪いが、マードックなど、ホリエモンの元ネタのような人物も出てくる。そんな発見もある。
そんな自分なりの発見がある本で、それを読書感想文で書けばいいじゃん。
個人的にはバフェットとマー、ザッカーバーグが好きである。はったりという意味では似ているのだが、マードックは嫌いだ。可愛げがない。